音声認識とは?認識率と実用性について
音声認識とは、人間が発する声を音声認識エンジンが解析し、その音声データをテキスト化したり、アプリやソフト、パソコンを操作するために使用される情報処理技術のことです。
音声認識により文字をテキスト化することを「ディクテーション」と言ったりします。
飛躍的に向上した認識率と実用性
少し前まで、音声認識ソフトは有料の物でもいまいち使い物にならないことが多かったです。なかなか思ったような変換をしてくれなかったり、パソコンがフリーズしてしまったり、高価な物でも満足できる出来とは言えませんでした。
それらを購入したことがある人は、音声認識ソフトの実用性に対して今でも疑念を持っている方が少なくないかもしれません。
しかし、現在ではアップル社のSiriに代表されるように、音声認識ソフトの認識率は飛躍的に向上しています。
その理由は、主に次のことが要因として挙げられるでしょう。
- 音声解析技術が向上した
- ハードウェアの性能が高まった
- クラウド環境が整ってビッグデータが集めやすくなった
特にクラウド環境の整備は、様々なデータ解析の研究資料として非常に有用な情報を提供してくれています。
ディクテーション(テキスト化)の技術は実用レベル
文字のテキスト化に関しては間違いなく実用レベルに達していて、非常に高い認識率で音声のテキスト化を実現してくれます。現に、あなたが読んでいるこのテキストは、音声で入力して作られています。
音声入力によるテキスト化は、タイピングの速度を大きく上回るので、パソコンで文字を扱う作業に関してかなりの効率化に貢献してくれることでしょう。
また、音声認識技術の向上は、コンピュータと人間をつなぐインターフェイス格差を解消してくれることが期待されています。
タイピングが苦手でパソコンを触ることから極力避けていた人や、年配の方、体が不自由な方など、これまでよりもより簡単に、思っていること、考えていることを、誰でもブログやSNSなどでインターネットに情報発信していける時代を導いてくれるはずです。
一方、音声操作はこれから
ただ、パソコンの操作をすべて音声認識でスムーズに行えるかというと、それにはまだまだ課題が残っているように感じられます。
そういった操作も徐々に使いやすくなって来てはいますが、現時点での実用性は、
- 音声による文字入力は実用レベル
- パソコン操作は工夫によって可能なレベル
という感じです。
しかし、このところの技術の進歩を見ていると機械的に音声を文字列として認識するだけではなく、人の喜怒哀楽などの感情も認識できるようになりつつあります。
音声認識の技術と、それに合わせて人工知能の技術が向上すれば、感情を読み取って何かをしてくれるようなテクノロジーが今後加速度的に発達していくことが期待できます。
医療分野やコミュニケーションなど、ますます「声」がコンピュータのインターフェイスとして重要な役割を果たしていってくれることは間違いないと思います。